「災害につよい街づくり事業」の活動を報告します

2024/04/21

■2024年4月21日 珠洲市宝立地区
■「珠洲市宝立地区の復興桜まつり」にボランティアとして参加しました。

 珠洲市宝立町の住民有志が避難所となっている宝立小中学校で「第1回復興!宝立桜まつり」を開催しました。宝立地区は今回の震災で最も被害の大きかった地域の一つです。例年、見附桜まつりとして開催され、本来ならば第18回目となる予定でした。桜まつりは、避難所の運営に携わる有志の呼びかけにより開催されました。
 今回の開催意図は、避難所、応急仮設住宅、自宅避難、2次避難等、地区の住民が物理的な距離のある中、心の距離にもつながっているのではないかと懸念されたことです。そのため、スタッフにも住民同士のコミュニ―ションの場をたくさん作ってほしいと依頼がありました。
 ボランティアとしては、「血圧測定」ブースを設けていただき、血圧測定をしながらお話しを聞かせていただきました。また、まつりの参加者の方がキッチンカー等を待つ時間などに話しかけたり、売り場の案内をしたりしました。参加者は、1~4年生の11名でした。以下に、参加学生の感想を掲載します。

<参加動機 一部抜粋>
?(県外から)石川県の大学に来たからこそ出来ることをしたいと思った。
?元々、ボランティアに興味があったが友人も参加すると聞いたこと、大学から送迎があったため参加しやすかった。
?地震後の珠洲市の現在を自分の目で知りたかった。
?他のボランティアに参加していたが、珠洲市に行ける機会がなかなかなかった。
?以前、地震後の門前の祭りのボランティアに行った時に、現地の人の活気を感じることができ、自身のやりがいに繋がったため。
?血圧測定という看護学生の特技をいかせると思ったため。

<参加後の感想 一部抜粋>
?変わってしまった街で暮らす方々、遠くから祭りを知って来た方、久しぶりに再会して抱きしめ合っている方々を1日でたくさん見かけた。完全に元の風景に戻すことは不可能かもしれないが、情景を目と心に焼き付けて被災地のことをこれからも想っていこうと思えた。
?倒壊家屋の山のすぐ隣で祭りをするという光景に、なんとも言えない気持ちになりましたが、そんなことよりも地元の方々の地元愛や、復興への意思が強く感じられ、自分ができることはないかと、被災地でのボランティア活動についてさらに興味が湧きました。本当に参加させていただいてよかったと思います。
?マスメディアで見ていた街の風景と変わらないものではあったが、実際に目にしてみることで、倒壊した建物の中の様子が丸見えになっていたり、自動車が下敷きになっていたりすることを知った。
?復興支援について、災害の後も長く関わり続けることや顔を見せ合うことの大切さについて考えることができました。仮設住宅に入って、元の生活が戻ったり、避難者がいなくなったり、一見復興したと思われても、現地に住んでいる人の実際の気持を知るために、生の声を聞くことを大切にしたいと思いました。
?被災地へのボランティア活動に参加するのは初めてでしたが、珠洲市の現状や、被災された方への心の寄り添い方について考える機会になりました。血圧測定に加え、主に行った援助内容はコミュニケーションをとることでしたが、地元の方や県外から炊き出しボランティアで来ているキッチンカーなど色々な方のお話を聞くことができました。
?初めは、知らない人に話しかけるのはとても勇気がいりました。しかし、めげずにコミュニケーションをとろうとするうちに、自然体で話せるようになりました。血圧測定に協力してくださる方は多くはなかったけど、私が話しかけると笑顔でお話しを続けてくださった被災者の方々のおかげで、コミュニケーションを取ろうとする努力は、自分の中ではできた方だと思います。今回のボランティアに参加することが出来てよかったです。
?珠洲市の高齢者の方々との会話を通して、それぞれが持つ健康や生活への思いについて伺うことができました。
?血圧測定に来てくださった方とコミュニケーションを測ることができた。高齢者と交流する機会はあまり無かったので、少しでも会話ができて良かった。
?参加して、被災地の特に被害が大きかった地域の方々の思いを直接知った。今まであまりボランティアに参加していなかったが、また参加してみたいと思った。
?同じブースで健康相談をされていたNPO災害看護研究所の方に、災害看護の役割や実際に能登半島地震後にどのような活動をされていたのか伺うことができたことで、災害時の医療保健職のメンバーシップについて理解できました。
?初めてボランティアに参加したが、ある方から、すごく感謝された。このことから、ただの学生であっても、行くことで元気を与えることもできることを学んだ。また、仮設住宅の中も見学させていただき、仮設住宅での暮らしについても知ることができた。

<活動時の今後の課題や要望>
?私のように、まだボランティアに参加したことがない人でも参加してみると興味がわくことも多いと思うので、今回のようにサークルメンバー以外にも広報を続けてほしい
?自分ばかり話してしまうのではなく、相手の話に耳を傾けることも頑張りたい
?血圧測定ブースに来たご高齢の方々とのお話がほとんどだったので、市内を散歩している方や子どもを連れた親御さんなどにも意識して話しかけにいきたい
?自分から積極的に話しかけに行くことが苦手なので、まずは笑顔で挨拶することから始めようと思った。交流してくださる方には自分ができることを悔いのないように行えるよう心掛けていきたい。
?方言が聞き取れなかったので、その土地の言葉、地元の方が大切にしている言葉を学んでから活動したい。
?定期的に開催することで、みんなが顔を合わせるきっかけや様々な人と交流するきっかけや場を作れたらいいなと思いました。改善は、もう少し色々な人が気になってくれるようなもの(POP)があればいいなと思いました。また、コーヒーを他のお店に求めている方もいたのでお茶会や喫茶のような落ち着けることができたらいいなと思いました。

主催:地域ケア総合センター 寺井梨恵子、武山雅志、河合美佳
災害ボランティアサークル ふたば サークル代表 高 幸紀心